写真左から、JIRO、TAKURO、TERU、HISASHI
今年デビュー20周年を迎え、10年ぶり開催した「GLAY EXPO」では、東北史上最多となる55,000人を動員したロックバンド、GLAY。公式アカウントやスタンプでもお馴染みの彼らが、11月5日にオリジナルアルバム『MUSIC LIFE』をリリースします。ネット上で「ヤバい」と話題の新曲「百花繚乱」など全11曲を収録したアルバムや、日頃のLINEの使い方などをインタビューさせていただきました。
Q.ニューアルバム『MUSIC LIFE』を聴かせていただいて、デビュー20年間の集大成的な強い意気込みというよりは、良い意味で肩の力が抜けた余裕すら感じたのですが、制作に際してどんなことを意識されましたか?
JIRO:長いこと佐久間正英さんと一緒にやってきて、セルフプロデュースで『JUSTICE』というアルバムを作ってみたものの、2作目、3作目も作るかと言ったら、そうじゃないなと思ったので、誰かの手を借りてやりたかったんですよね。佐久間さんは絶対的な存在ですけど、いつでも戻れると思ってたし…。20周年に向けて佐久間さん以外の人でトライしてもいいんじゃないかという軽い気持ちで、「プロデューサーを誰にしようか?」という所で、亀田誠治さんの名前が挙がってきたんです。まずは『DARK RIVER』という1曲を作ってみた所、人間的なノリもメンバーとすごく合ったので、継続してアルバムも作ったんですけど、もうその時点で十分に刺激的で。「20周年の記念すべきアルバムを作るぞ!」というよりは、「新しい人とセッションを始めるんだ!」という気持ちの方が強かったですね。
HISASHI:選曲の段階から「亀田さんのフィルターを通したGLAYを見たい」というのが、まず僕らからのリクエストだったんですよ。『JUSTICE』のような作品ではなく、もうちょっと客観的に見たGLAYを、逆にメンバーが聴いてみたいという要望を伝えた所、こういった選曲になりましたね。今回のEXPOのテーマ曲である『BLEEZE』とか、コンサートに向けた曲は書いたりしますけど、結成10年、デビュー10年、20年とかを締めくくる曲は、むしろ今までの1曲1曲が既にその時代を切り取ってるので、敢えて語ることもないというか。音楽が、曲たちが全てその時々のGLAYの状況を物語ってると思うんですよね。
TAKURO:シングル『BLEEZE〜G4・III〜』に収録された4曲と、このアルバムの曲を亀田さんと録ったんですけど、やっぱりメンバー同士で選曲するのってすごく大変な作業で。それぞれが今出したいメッセージとかもあったりする中で、今回は自分達がやりたいことをフラットに一回デモテープに落とし込んで、50曲くらい渡して、「亀田さんから見て、今のGLAYは何を奏でるべきだと思う?」というディスカッションから始めました。
亀田さんはキッチリと理由も含めて「これ、かっこいいと思うよ。GLAYはドラマーがいないんだから、色んな人とやったらいいじゃない?」と言ってくれたので、俺達がずっと憧れてたヒーローみたいな高橋まことさんも含めて、亀田さんが知ってるスーパードラマー達を迎え入れたんです。GLAYはバンドとしては不完全な形態ながらも、それを良しとして受け入れながらやってきた20年だったので、ゲストドラマーの人もそうだし、楽曲作り、クラウス・フォアマンのビートルズテイストなジャケットも含めて、キッズに戻ったような、やりたい人とやりたいようにやらせてもらいました。20年目にして、こんなご褒美をいただいていいのかというくらい嬉しいアルバムでしたね。
Q. 2曲目の「百花繚乱」はネット上でも“ヤバい”と話題になっていますが、メンバー内での反応はどうだったんですか?
TERU:TAKUROの楽曲制作の仕方が、今回はギターリフから使った楽曲が多かったり、デモを作る段階でもドラマーのToshi Nagaiさんと2人でリフとリズムを作って、そこにメロディーを乗せたような作り方をしていたので、最初にデモを聴いた時、自分達でも新鮮さをすごく感じて。「こんな楽曲をGLAYがやっちゃうんだ!」という意外性やザワザワした感じは皆あったんじゃないかな。
HISASHI:印象的な言葉も沢山あるから、表面的にはすごく尖ってましたけど、僕はもっと深い所でセンセーショナルというか、歌詞に寄せられないようなギターを弾いてバランスが取れればいいなと思うので、さほど驚きもせず、曲に対してどういうプレイをするかを毎回考えてますね。
JIRO:TAKUROが作るロックンロールの曲って、泥臭くて、悪く言えば古いというか、そういうのが多いので、悪い意味でも驚いて。デモテープの時点ではTAKUROがギターとベースを弾いて歌ってるので、「どうなるんだろう?」と不安だったんですけど、亀田さんがそれを選んでくるので、「亀田さんにはちゃんと可能性が見えてるんだ。やっぱり俺達にはプロデューサーが必要だな」と思いました。セルフプロデュースだったら絶対にやりたくない。「かっこわりぃ」とか散々言われてお終いだった所を、プロデューサーの手によって助けられたんじゃないかな(笑)。サウンド的には、TERUの声が乗れば常に最新のGLAYにアップグレードされていくので、僕とHISASHIはそれを如何に今の2014年型にするかという作業に入りましたね。
TAKURO:メンバーはもう何を出してもあまり驚かないんですよ(笑)。普段の会話が全てを物語っていて、「別に、TAKUROは今になってこんなこと言い出した訳でもないし」という思いもあるみたいで。楽曲自体はオーソドックスなハードロック調の曲ですけど、それにああいった言葉を載せるのがGLAYらしさなんだと思います。ここまで素直に書けるようになったのは、色々なことに挑戦してきた中で、バンドとしての自信だったり、ライブパフォーマーとしてのGLAYって今すごくノってると思うんです。かなりの悪球を投げてもきっちりと受け止めて、打ち返してくれる信頼があったので。『TILL KINGDOM COME』もそうですけど、割と今までのGLAYには無かったような、10代の頃から大好きだったギターリフ中心の曲を作ったんです。最近あまり聞かない、ギターバンドの面白さを伝えられたらなという想いもあって。ギターは攻撃性もあるし、ギターを激しくするなら、歌詞も攻めようと。
先に『BLEEZE』があって、その後にTERUの夢シリーズ第二弾『疾走れ!ミライ』がアニメ『ダイヤのA』のテーマ曲に決まった時に、ポップな面もありながら、20周年でこんな曲もやってますよという、僕の中でバランスを取った感じもあって。ある種普遍的でないもの、例えばオリンピックの話だったり、政治家の色んな事象を歌うと、面白いことに1年毎に意味が変わるというか。日本の場合、首相が2〜3年でころころ変わった時代があったので、その時々の権力者、その時々の聴く側によって歌の内容が変わっていく反面、『BLEEZE』や『疾走れ!ミライ』は、多分50年経っても同じ瑞々しさがあると思うので、その2つはGLAYの名前通り、これからも出していきたいなと思いますね。
Q. HISASHIさんが作詞・作曲された「妄想コレクター」には、歌詞カードには書かれていないニュースキャスターのコメントが印象的ですが、どのような想いで作られたんですか?
HISASHI:日々入ってくる少年犯罪や事件で、使うメディアやツールが変わっていくと、あまり驚かなくなったり、現実に鈍くなっている自分がすごく怖くて。歌詞にもあるんですけど、画一的な社会とか平等なものって、実は表情が無い分すごく怖いものだなと思いながら、もうちょっとそれぞれの個性が目立てばなと。逆に、便利になっていく社会が、実はすごく制約が多くなって、生活しづらいんじゃないかと思ったりするので。僕は結構ツールは選んで使うようにしてるんですけど、そこに縛られてしまう本末転倒な今を非常に興味深く見ています。少年犯罪のテーマは昔から書きたかったので、曲調もそうだし、割とダークサイドに繋がるものとして、僕自身はすごく満足してますね。
Q. JIROさんが作曲された「MUSIC LIFE」がアルバムタイトルにもなっていますが、TAKUROさんが書かれたタイトルや歌詞を見て、どのように感じましたか?
JIRO:僕は昔から、なんとなく言葉を乗っけた仮歌詞を書いてきて、それと全く違う言葉が入ってくる時って、多少の違和感は生まれたりするんですよ。でも、僕とTAKUROのコンビで何作も作ってきて、その後のインタビューとかでTAKUROが「自分の楽曲よりも緊張する」と言ってたので、今回TAKUROが皆のいる前で「アルバムのタイトルを考えてきたんだけど」と発表した時、一瞬「面白い歌詞だな」と思いましたけど、TAKURO本人には20周年への物凄く熱い想いが詰まってるんだろうなと思いましたね。
TERU:上京したてのアマチュア時代のGLAYそのものなので、「そう言えば、機材車の後ろとか汚かったな」とか「JIROが色んな物を捨てたな」とか、当時の苦い思い出がいっぱい蘇りました(笑)。元々、デモ段階ではカラっとしたロックンロールナンバーだったんですけど、楽曲が持つロックの華々しいイメージではなく、ちょっとした切なさが出てしまったのは、僕が過去を思い出しながら歌ったり、皆も思い出を感じながら演奏したからだと思います。
Q. ヴォーカルのTERUさんから見て、それぞれのメンバーが作る楽曲の個性をどのように感じてますか?
TERU:それぞれの個性って、言葉の敷き詰め方なんですよね。HISASHIの場合はメロディーもそうなんですけど、音符に乗ってくるようにすごく細かくて、まさしくデスクトップミュージックで作り上げるような楽曲なんですが、JIROに関してはギター1本で歌えるナンバーが多くて、言葉の跳ね方とか、メロディの置き方が独特な世界を持っていて。それをJIROが歌うとまた違ったポップなサウンドになるんですけど、俺が歌うとGLAYになるという不思議なマジックを持ってる楽曲が多いですね。TAKUROに関しては色んな研究をするタイプなので、色んな楽曲のタイプがあるんですけど、一貫してTAKUROが持つポップ感というか、TAKUROが大好きだった歌謡ポップみたいな匂いを感じる楽曲が多いという所では、三者三様で個性を持った楽曲が多い感じがしますね。
TERU:それぞれの個性って、言葉の敷き詰め方なんですよね。HISASHIの場合はメロディーもそうなんですけど、音符に乗ってくるようにすごく細かくて、まさしくデスクトップミュージックで作り上げるような楽曲なんですが、JIROに関してはギター1本で歌えるナンバーが多くて、言葉の跳ね方とか、メロディの置き方が独特な世界を持っていて。それをJIROが歌うとまた違ったポップなサウンドになるんですけど、俺が歌うとGLAYになるという不思議なマジックを持ってる楽曲が多いですね。TAKUROに関しては色んな研究をするタイプなので、色んな楽曲のタイプがあるんですけど、一貫してTAKUROが持つポップ感というか、TAKUROが大好きだった歌謡ポップみたいな匂いを感じる楽曲が多いという所では、三者三様で個性を持った楽曲が多い感じがしますね。
Q. LINEは東日本大震災がきっかけで生まれたコミュニケーションアプリでもあるのですが、9月20日にひとめぼれスタジアム宮城で10年ぶりの「GLAY EXPO」を終えて、どのような感想をお持ちですか?
TAKURO:1999年から3回EXPOをやりましたけど、僕らも段々大人になって、ただ楽しいだけじゃなく、自分達のメッセージを誤解無く伝えるという意味でも、EXPOはすごく良い場所でした。10年間EXPOが出来なかったのは、この日のためだったんだと。今までGLAYを知らなかったり、普段のツアーは行かなくても、「EXPOだったら行ってみようかな」という人も沢山いたので、来てくれた人たちにどんなメッセージが渡せるか、メンバー間で何度もミーティングを重ねましたね。地元を巻き込んで、復興の歩みを後押し出来るようにとか、風化を防ぐためにという僕らの考えに対して、「手伝おうか」と言ってくれる人たちも現れたし、「3年半経って色々と変わってきてるから、それはちょっと違うんじゃない?」という貴重な意見を貰ったり。
音楽で何が出来る訳じゃないですけど、媒体になったり、メッセージをメロディに乗せて代わりに伝えることも出来るし。観光地も回って、色々と感じたことを家に帰って口で伝えたり、東北に集まってくれることで経済効果もあるだろうし。コンサートのあり方を考えさせられる場所でしたね。GLAYの20周年は東北に捧げて、東北で今起きている良いニュース、悪いニュースを忘れかけている日本に伝えられたらな、というのが隠れたテーマだったんですけど、東北6県ツアーで実際に目の当たりにした時、(東北の復興への関わりを)20周年で終わらせる訳にはいかないなと思いました。今まで応援してくれた東北の皆に恩返しをするつもりで、これからも取り組んでいこうとメンバーで話しました。またアリーナツアーが始まりますけど、最終日は宮城にして、全国を回って皆に貰った気持ちを贈り届けたいと思います。
Q. アルバムやライブなどの制作において、LINEを利用いただく機会はありますか?
TAKURO:ものすごくあります!EXPOのプロジェクトが始まる時には使い始めてたんですけど、メンバーが曲のアイディアを交換する場所としても、スタッフ間の会議の場所としても、LINEで決まったことが実際にきっちりと形になってます。今となっては、レコーディングの進め方、コンサートの作りの中でも大活躍してますね。例えばグッズのチェック一つにしてもLINEで回ってきます。全員が何を考えてるとか、「よし、OK!」というコミュニケーションがものすごいスピードで出来るので、大助かりしてます。この使いやすさは、皆が好きになる理由が分かりますね!
TERU:僕は人を集めるのが好きなので、サッカーを始めて、すごくハマった時に、LINEでグループを作って。「来週の何曜日、サッカー出来る人いますか?」って、集まれる人でコートを借りたりするのが多いですね。
JIRO:僕もたまにそういうグループに入ってて、「その日は取材ですよー」って突っ込むと、「あれ、そうだっけ?」って(笑)。
TERU:スケジュール管理してくれてるという(笑)。
Q. 8月にはGLAYのスタンプも登場しましたが、メンバーが監修されたのでしょうか?
TERU:僕が色んな動作と言葉を、全部監修しました。40個作ってくれるということで、60個くらい提案してもらって。その中から「こういうのがいい」って厳選したり、「毒々しいのも欲しいね」って、また書き上げてもらったり。自分が普段使うスタンプを参考に「こういうのがあればいいな」って、GLAYに置き換えて書いてもらったりしましたね。
Q. メンバーご自身も使われてますか?
TAKURO:TERUの手を広げてるヤツに、JIROが怒ってるヤツとか。自分のはあまり使わないですけど、たまにTERUのグーが4人並ぶ時があって(笑)。
JIRO:サッカーのグループとかで、TERUの「YEAH!」ってヤツがバババババって、どこまで続くの?って。でも、GLAYのスタンプって半分以上、使いづらいのが多いという。「うわぁ…。」ってヤツ、どのタイミングで使うの?あまり「うわぁ…。」ってなること無いよね(笑)。
TERU:いやいや、使えるのばっかりですよ!
Q. TERUさんは公式アカウントで頻繁にメッセージを発信されてますが、使ってみた感想は如何ですか?
TERU:GLAYの公式アカウントと言いながらも、だんだん俺の日記帳みたいになってきて、その境目が見えなくなりつつありますね。前にJIROにも「今日4回くらい更新してるから、暇なんだろうなと思った」と言われましたね(笑)。LINEの可能性がどんどん広がっていて、ライブ配信とか特別な配信をしていけたらなと思うので、是非とも公式アカウントの友だち追加をお願いします。
JIRO:GLAYの公式アカウントを友だち追加してくれてる方は、TERUはこんな人なんだなって、多分、公式サイトや街の看板で見る以上に、人となりを理解してもらえたと思うので。次はぜひ真剣に歌ってるかっこいいTERUさんを、GLAYの懐の深さを確かめて欲しいですね。
GLAYのTAKUROさん、HISASHIさん、JIROさん、TERUさん、ありがとうございました!
TERUさんの素顔も垣間見えるGLAYの公式アカウントを、これからもお楽しみください!
また、11月5日に発売される「MUSIC LIFE」は、20年間の歩みを凝縮した、進化し続けるバンドサウンドが結実した13枚目のオリジナルアルバムです。ぜひ注目してくださいね。
GLAY 13thアルバム「MUSIC LIFE」
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